こんにちは、夫です。
前回のポストから早2ヶ月余り、、この2ヶ月で僕は、人生における主要なライフイベントを経験することとなったのですが、過ぎ行く時間の早いこと早いこと。やっとこうして筆を起こす気になったのですが、今回はこれまでとすこし視点を変えて、まだどこかは定まっていない移住先にいつか身を移してからの不安を可視化してくれた、あるアプローチについてお話したいと思います。
漠然とした不安がやはり・・・
過去のポストで触れましたが、これまで数回にわたってその軌跡をまとめてきた移住は、元々結婚というライフイベントを迎え、これからの家族のことを真剣に考えたことがきっかけで浮上した、僕の人生の選択肢です。
その後、突き詰めていけばいくだけ、より詳細に克明に計画が現実味を帯びてきました。
そしてこちらも以前お話した通り、移住先にはしっかりと根差して、その土地のコミュニティに所属し文化を継承していきたいとさえ考えています。
つまり、僕は現在の東京都内に勤務する仕事を辞めて、移住先でローカルな収入源を得たい、と考えています。
そう思うと頭をもたげてくるんですよね、収入の不安が。いやわかってはいたんですがね。
でもこの手の不安って、何が良くないかといえば、やはり「漠然としていること」だと思うんですよ。僕は将来のリスクを可視化するために、あるものをつくりました。
家計のキャッシュフローを把握すること
皆さん、キャッシュフローはご存知ですか?一般的なものは企業が作成し公表しているもので、一定期間におけるお金の流れを示したものです。つまり、ある取引先に商品を販売してその対価を得たり、ある仕入先の材料を買ってその対価を支払ったり、お金が出たり入ったりするものを捉えたものと思えば差支えないでしょう。
家計にもキャッシュフローはもちろん存在しますよね。勤め先から給料という形で得るお金だったり、賃貸先に家賃という形で支払うお金、それらが該当します。
移住してからの僕が、その後の生活に漠然とした不安を感じたのは、そのとき出ていくお金=支出、に対して、入ってくるお金=移住後の収入、が見合ったものなのか、把握できなかったからですよね。
したがって、移住後の収入がわからないまでも、移住後の支出がある程度明確に把握できていれば、漠然とした不安に襲われることもなければ、いかにも生活に見合わない職に就くリスクもない、と言えるでしょう。
同時に、僕だけでなく少なくとも移住を検討したことのある方なら誰も一度は考えてみたことはあるのではないでしょうか。このの中枢とも言える東京近郊の生活から、田舎(あえてそう表現します)暮らしへ回帰したとき、物価や地価の大きな違い、そして消費だけでなく自ら生産する、つまり自給自足の生活に一歩踏み出せるかもしれない可能性に対し、
これまでより移住したその先の方がはるかにとまではいかないながら、支出は抑えられるのではないか、と。
ただし一家を背負う身として、捕らぬ狸の皮算用になるわけには当然いきません。ここいらで一度その変化についても細かく分析し把握しておくべきだ、と感じた訳ですね。
キャッシュフロー表をつくってみた
そこで登場するのが、家計のキャッシュフロー表。実はその昔生命保険の契約をする際に、当時のファイナンシャルプランナーから勧められるままに作成してもらったがあるんですよね。彼は「ライフプラン表」と呼んでいましたが、想定できる条件のうえで将来における収支を予測推定する経年の収支表。なかなかに細かいものですので、自前で一から取り掛かるのは難儀なものです。
するとありましたよ、日経トレンディだかで紹介されてました、利用しやすいフォーマットが。
日本FP協会のサイトからダウンロードできるんです。多少編集は必要ですが、ベースには十分ですので皆さんもご活用ください。
手順としては以下の通りです。
①収支確認表を用いて、現在の月間/年間の支出を詳細に把握する(これは以前からやっていたので用意でした)
②同じく収支確認表にて、移住後の月間/年間の支出をざっくりと把握する
③ライフイベント表を用いて、移住のタイミングの一つのラインとして①と②を前後に落とし込む
現在をしっかりと把握できていたため、移住後の支出についても現在と比較してそこまで時間をかけることなく完成しました。
そこから見えてきたのは、やはり軽々しかった自身の展望と問題点、そして改善するために今からできること、でした。
キャッシュフロー表をつくるうえでの注意点
この手のものって難しいですよね。あくまでも推測した結果ですので、やりすぎもよくない。ただリアリティのない数字を並べても意味がない。作成するううえで僕が感じた注意点というか考え方というか、そのあたりを一応記しておきます。
1.神経質にならない
キャッシュフロー表ってあくまでも「現在の延長線上」でしかないわけですよね。僕は一応子どもが成人するまでを考えて作成しましたが、現在の技術進歩はすさまじい。20年前、「携帯電話代」という通信費がこれだけかかることを誰が予想していたでしょうか?
そう、長く引けば引くだけ、不確定要素が増えていくものなんです。だから神経質になりすぎずある程度のアソビをもってつくりましょう。
2.支出は最大値で計算する
キャッシュフロー表上でどれだけ見栄を張っても、のちの自分に負荷をかけるだけです。支出はなるべく少なくするのではなく、なるべく多く把握するようにしましょう。まぁこれは移住後の支出抑制、という意味では矛盾するのですが、現実的な抑制をイメージして計算するべきです。
3.子ども関連費用は更に余裕を持って
子どもの養育・教育費は読めないですよね。大学に行くのか、私立に行くのか、習い事は・・・。僕は子どもの成長のために移住したいと決意した面もあるため、教育費に余裕がないキャッシュフローは作成したくありませんでした。
とはいえ収入にも限度はあるため、我が家では、「子ども二人が一人暮らしをして公立大学へ通える資金」を大まかに計算して、それを「つみたてNISA」という形で月々の支出として捉えることにしました。
家計では支出になっているものの、いつの間にかそれが相当額貯まっているって何か夢があるじゃないですか。笑
将来の支出を把握して気づいたこと
キャッシュフロー表を作成して気づいたのは何でしょう。正直僕の場合は、移住後の支出が驚くほど下がり、職を変えても余裕のある暮らしができそうだね、なんて楽観的なことではありませんでした。ある意味「田舎暮らしは支出が抑えられて生活が楽になる」なんて夢から醒めたのです。
ただし、この超消費社会から脱却する一つの選択肢として移住を考えた以上、今ほどの支出はしたくないもの。
今回のこのアプローチによって、より現実的な目標を持つことができました。そしてここで把握できた現在とのギャップこそが、移住後の維持すべき生活レベルとして、一つの判断基準となればな、と考えています。
まとめ
今回はお金のことを。実際にここで紹介しているのは、約1年ほど前の僕の実例をベースにしたものなのですが、冒頭に触れた、最近のライフイベントにおいて、改めてキャッシュフローを作り直してみました。
まぁわずか1年ながら、結婚したばかりの頃描いたプランとずいぶん変わってるもんですよ。定期的に概算でも捉えてみると新たな発見ばかり。皆さんもぜひお試しください。
それではまた。
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