こんばんは、夫です。
3月に入ってからも、エアコンと石油ストーブのハイブリッド暖房で何とか糊口を凌いでいますが、ここに来て暖冬の恩恵にやっと授かることができています。ここ2週間ほどはそこまで冷え込まなくてありがたいですね。このまま冬が明けてくれないかと家族ともどもお祈りしています。
来年の冬、薪不足に再び陥らないために
さて、薪不足により我が家の薪ストーブは冬を終える前にすでにオブジェと化してしまっているわけですが、そんなことに嘆いている暇はありません。
一般的に薪は最低1年間の乾燥期間が必要と言われています。つまり、来シーズン同じ思いをしないためには年を越す前までに薪づくりを始めておく必要がありました。
一方僕が我が家に越してきたのは年明け。1月上旬は引っ越しやら住環境と整えているうちに過ぎていき、独り暮らしの中薪仕事をしている週末の余裕はない。実質庭に大量に積まれた丸太たちに手をつけたのは2月上旬のこと。
正直なところすでに手遅れな感も否めないのですが、ただただ早く乾燥してくれることを願って、僕は薪を割り続けるしかない。今シーズン薪不足によって味わったひもじさ、嫁と肩を寄せ合ってただただ夜明けを待ちわびたあの寒々しい夜に思うと老体に鞭を打たない訳にはいかず、恐る恐る新品のチェーンソーに手をかけた2月の話です。
薪仕事、初心者は何から手をつけるべきか
さて、やらなければいけないことだけハッキリしたものの、何をすればいいのかよく分かっていない初心者の僕。ただ脳内シミュレーションはサボっていなかったので、何が必要かはおぼろげながら把握しています。
我が家の場合、当面の材料は庭先薪に最適なサイズと言われる40cmほどに切り分ける作業、これを「玉切り」と呼ぶらしいですね、そして出来上がった40cm長の玉を割って薪を切り出す作業、この2つの行程が必要です。
玉切りにはチェーンソー、薪割りには薪割り斧がそれぞれ最低限必要です。でもこいつら、いろいろなメーカーのいろいろな機種があって初心者の僕には何を選べばいいか見当もつきませんでした。
ベテランに聞いてみた
こういうときはそう、経験者に聞くのが最も有効な手段です。でもね、美味しいアマトリチャーナの作り方なら知り合いのイタリアンシェフに聞けばいいんですよ。ただ知り合いに薪割りのベテランっています?当時の僕にはいなかったんですよね。だからInstagramを介して超ベテランの薪割りスト(造語)に恐れながらメッセージを投げてみたんです。
いやーとても良い方でした。薪割りする方って心の広い方が多いんですかね?それはともかくとして、必要な道具、揃えておいた方がいいもの、その選び方は留意点などかなり細かく教えてくださいました。このブログでは、神様のようなその薪割りストのことを敬意を込めて「薪師匠」と呼ぶことにしたいと思います。
まず気をつけるべきこと
薪師匠はまず言いました。薪ストーブでの暖房をメインとするなら、薪仕事は長い付き合いになる、と。
つまり使う道具とも長い付き合いになるのは必然なので、道具に何か不具合が起こったり使い方がわからなかったりした場合、気軽に相談できる場所があった方がいい、そんな観点から、まずは家の近くでチェーンソーや薪割り斧などを扱っている販売店を探して、販売店で仕入れられるメーカーや機種で揃えることが長期的に見ればメリットが大きい、そう説かれました。
今どきチェーンソーも薪割り斧も、Amazonや楽天市場などで売ってはいるんですよね。でも決して安売りしているわけではない。輸入品も多いですからね。これから数年度、落ち着いたら本格的なDIYも畑仕事だって始めてみたいと考えている我が家にとって、このような工業機械を取り扱っている販売店と懇意にしておくことで助かることって多そうです。
薪プレをいただいた移住の先輩に相談してみると、割と近いところにSTIHLの正規販売店があるとのこと。この時点でチェーンソーの世界シェアNo,1,安定のドイツメーカー、STIHLのチェーンソーを買うことが決定しました。単純なもんです。でもそれでいいんです。どうせメーカー間の違いなんて初心者の僕にはわかりませんから。
僕的チェーンソーの選び方
チェーンソーは40cc以上のプロ機を選ぶべきと薪師匠より個別のアドバイスがあったため、販売店に出向いて、STIHLの40cc以上で初心者にも扱いやすいもの、とオーダーして店員さんのお勧めのまま購入したのが、STIHLのMS230C-BEです。
細かなスペックは不勉強ですが、確かに初心者の僕でもエンジン稼動に戸惑うこともなく、玉切り作業も難なくこなせました。なにより直径40cm超級の大木相手にもひるむことなくグイグイ刃を進められる馬力はさすが40ccクラスと痛感します。
ちなみにチェーンソーにはエンジン式と電動式があります。エンジン式はSTIHLの他にもハスクバーナーやゼノアなど海外勢が優勢ですが、電動式だとマキタやリョービなど国内勢が有名ですね。
僕も教えられたクチですが、悩むくらいならエンジン式に手を出しておいた方がいいと思います。何より木を選ばないパワーと、つながれたコードがない取り回しの易さ、場所を限定されない点で、電動式購入後、結局エンジン式を買い替えるケースもよく聞く話ですので。エンジン式にもメンテナンスや燃料補充などいろいろと面倒な点はあるのですが、愛着という一言で僕は片付けています。メンテナンス方法などはまたの機会に紹介したいと思っています。
僕的薪割り斧の選び方
薪割り斧については、薪師匠によると、2種類に大別されるらしいです。1つは、グレンスホッシュに代表される、切る感覚で薪を割るタイプ。そしてもう1つは僕が買ったSTIHLのハンマーヘッドが相当する、薪を叩き割るタイプ。
つまりヘッドの部分の重さで取り扱いから薪割りの精度、メンテナンス頻度など運用面が大きく変わるということのようですね。師匠曰く、こればかりは好みが人それぞれとのこと。
僕の場合は、大学時代から筋トレを趣味にしてきた自負がありますので、筋力にものを言わせがちな叩き割り系を選びました。せこせこメンテナンスをするのも性に合わなさそうなので、、もちろんいくら切れ味を重視していないとはいえ、一定のメンテナンスは必要ですけどね。
購入したSTIHLのハンマーヘッドを使ってみると、筋トレで鍛えた筋肉なんてどこかへ逃げてしまったようで、ヘッドの重さに当初はずいぶんと振り回されたものの、ある程度慣れると力を込めて振り下ろさなくてもいい取り回しの良さも感じるようになりました。使い倒すうちにコントロールも定まってきています。メンテナンスも複数日振り回したくらいでは汚れを落とすくらいで済んでいるので気軽ですね。
女性にはお勧めできないものの、ある程度タフな男性にはぴったりの薪割り斧だと感じています。
その他揃えておいた方がいいもの
挙げだすときっとキリがないと思うのですが、薪師匠からは具体的に2つ紹介されました。
①とび口(ログピック)
こういうのです。
丸太や太径木の玉は想像するよりはるかに重くて大人男性でもびくともしないことってよくあります。移動させたり回転させたりする際に役立つのがこいつです。樹皮に爪の部分を引っかけると、そこまで力を入れなくても動かせるんですよ。
特に我が家の場合、そこそこの太さの丸太が横倒しに積まれていて、チェーンソーでカットしやすいように位置をずらしたりする必要があります。また地面に直置きで玉切りする場合は、チェーンソーが地面と干渉しないよう一定の切れ目を入れたあと、丸太を回転させて逆サイドから刃を入れたりもします。意外と丸太って動かす必要があるんですよね。そういうシーンに欠かせません。
②持ち上げトング
これは2020年僕の中のベストバイですね。散々色々なものを買いましたが。凝らされた工夫とギミックが素晴らしい。見とれますよ。
まぁ名前の通りなんですが、玉切り後の玉や太薪など大概のものを挟んで持ち運びやすくするツールです。トング両端に設けられた爪がとびと同様、樹皮や切断面に引っかかって、そのものの自重がテコの原理を誘発してガチッと固定してくれるんです。
このツールのおかげで、主に大玉を薪割り台に設置するときに必要以上にかがみ込む必要がなくなり、腰をいわすリスクが激減しました。最小限の力で持ち上げられるので楽にもなりましたね。僕のような初心者は一発で斧が末端まで通るわけではないので、よく台から玉がずり落ちたりするんですよね、、孤独の作業の中何度も同じ玉を薪割り台にセットするのは精神的にキツいんです。ある意味こいつは僕の支えですよ。
薪割り台はどうしたか
薪割りに勤しむにあたり、重力と膂力で相当なスピードに乗った斧の刃先を受け止め、しっかり割り切る高さに調整してくれる薪割り台は上で紹介した道具と同等にマストアイテムです。地面に向かって振りかぶるのは、堅い部分を打って手首に返るとじんじん痛いし腰も痛めてしまいますので。
実は薪割り台もいくつかのサイトで取り扱ってるんですよ。
まぁそれほど高いものでもないし、ないと困るし、僕は当初買っちゃおうと思っていたんですよ。金銭感覚マヒしてましたしね。
一応薪師匠に相談したところ、直径が小さいし高い、と。確かに冬の燃料となる薪をつくるために、薪にするとたかだか10本にもならない大玉に3,000円弱もかけるとは、なんだかおかしい話だな、と。目が覚めてポチりかけていた親指を制しました。
結局我が家の薪割り台は、特に太そうな丸太をチョイスして、チェーンソーで切り出して素人ながら真っ直ぐに切揃えた代物。仕上がりは雑ですが実用には十分耐えるので、いい判断だったと振り返っています。すべては薪師匠のおかげです、ハイ。
ちなみに我が家のツールはすべてSTIHL製です。まとめて近くの販売店に発注しました。
まとめ
いろいろな方のご支援を受けて、先月上旬からようやく我が家の薪活が始まりました。来シーズンに向けて、毎週末1〜2時間薪仕事に精を出すのはいい運動になるし気持ちいいですよ。疲れたらコーヒー飲んだり甘いもの食べたりして。
ただ気をつけてくださいね。チェーンソーを使う際は、なるべく隙間のない格好を。思いもよらないほどの木くずが舞って、僕の場合スニーカーの中で両足が木くずまみれになりました。以降ブーツを履いて完全防備したことは想像に難くありません。
僕の場合、最低限の道具のみ揃えた感じで、ほとんど安全対策ができていません。今後は事故が起こらないうちにそのようなツールにも手を出していこうと思っています。
それではまた。
コメント