こんにちは、夫です。
突然30℃を超える猛暑が当たり前のような毎日が続くようになったと思ったら、2月ともたず朝晩が涼しくなってきました。今年の夏はどこへ行ったんでしょうね?マイホームで過ごす初めての夏だっただけに、僕たち家族は拍子抜け。結局デッキでBBQなんて数えるほどもやっていない気がします。
さて、気を取り直して。皆さん、スマートリモコンってご存知ですか?前回からスマート、スマートと一体何が賢いんだかよくわかりませんが、もうしばらくスマート話にお付き合いください。
スマートリモコンとは
ご自宅にある家電、中でも日々何らかの動作を伴うTVやレコーダー、エアコンや最近では扇風機なども仲間入りしますかね、これらはどのように操作していますか?そうそれです、リモコンですよね。
リモコンとはリモートコントローラーの略称で、言うなれば赤外線の送信機ですね。各家電に適応した赤外線を発し、それを本体に搭載された受信機が受け取ることで操作を可能にするすぐれものです。
僕が生まれたときからTVにリモコンがあるのは当たり前ではあったものの、TV本体の表面にチャンネルボタンがむき出しになったTVも決して珍しくなかったです。扇風機に関して言えば、赤外線リモコンが付属したのはつい最近のこと。僕の幼少期はわざわざ扇風機本体へ出向いて風量調整やタイマー設定をしていた記憶があります。
家電本体に手の届かない位置からでも操作を可能にしたリモコンの登場には、誰もが恩恵を授かっている、これは疑いもない事実ですが、その結果、インドア生活の寛ぎをリモコンに縛られてやいませんか?
チャンネルを変えたいのにリモコンが見当たらない、YouTube動画が切り替わるたびに響き渡る大音量。冷やしすぎたクーラーを止めるにもいちいちリモコンへ歩み寄らなければならず、いっそのこと室温に合わせて運転が切り替わることすら願う。ソファに寝転がってぐうたら時間を過ごすには、まず各種リモコンを揃えることから始めなければならず、これでは本体から解放されて複数のリモコンに束縛されていると言っても過言ではありません。
リモコンってすぐに姿隠しますもんね。彼らに自分の快適指数を委ねる毎日から脱却したいのは当然のことです。そう、僕たちはリモコンから解放されたいのです。確か前回は金属の鍵を敵に見立てて同じようなことを主張していた気がしますね。
前置きが長くなりましたが、そこで出番を待つのがスマートリモコンです。これまで家電それぞれに割り振られていた赤外線の固有波長をすべて記憶し、使用者の意図に沿ってそれらを送り分ける、数多く存在するリモコンを一つに束ねたようなデバイスです。
リモコンが一つにまとまるのはいいとして、「どうやって操作するの?」という疑問を持つ勿論のこと。想像に漏れず、そのためだけにリリースされたスマホアプリです。きっと1日24時間のうち最も手にする頻度が高いであろうあなたのスマホが実質的な家電のリモコンとなるわけです。どうです?便利じゃないですか?
スマートリモコンのメリットとは
散々語り尽くして今更ですが、スマートリモコンの最大のメリットは、スマホがリモコンになることでも、複数にリモコンが全て不要になることでもありません。赤外線通信という決して最先端ではない技術を用いて遠隔操作する、少し古い・そして庶民的な家電すらもスマート化できることです。
もしも皆さんの家庭にある家電のほとんどがWi-FiやBluetoothなどの最新通信技術に対応した最新のものなら、悩むこともなく容易にスマート環境を構築できるものですが、そんな家庭の方が少ないですよね、当時の我が家もそうでした。
そんな家庭でも、導入したスマートリモコンがWi-Fi環境に接続することで、前述の通りスマホからの操作を可能にしたり、設定次第ではスマートスピーカーと連動することも、その他室内環境をトリガーとして自動操作することもできるのです。
詳しくは僕が購入したNature RemoのHPをご覧ください。
我が家に導入したNature Remo
そして購入したのがNature Remoというデバイス。前回のスマートロックと同様、新興製品であることから製品ごとのスペックに大差はありませんが、僕は以下の3つの理由からこの製品を選びました。
1.センサー機能が充実している
Nature Remoはただの赤外線送信機ではなく、そのものに温度・湿度・照度・人感という4種類のセンサーが搭載されています。これだけのパターンを網羅している製品はあまりなかったことが一番の決め手でした。
とはいえ、なぜこのような機能が必要なのか?侮るなかれ、です。先ほど少し触れましたが、スマートリモコン自体が室内環境をモニタリングすることで、その環境に応じた自動操作を設定することができるわけです。例えば以下の通り。
- 室温が28℃を超えたらエアコンの冷房運転を開始する。
- 湿度が70%を超えたら除湿機を起動する。
- 17時以降、照度が10を下回ったらリビング照明を点灯させる。
- 2時間人を感知しなかったら扇風機をオフにする。
赤外線リモコンで操作できることが前提条件にはなりますが、このようにセンサー検知した何らかの環境変化をトリガーとしてほぼ自動的に家電を操作することができます。これぞスマート化ってやつですね。当然センサーが多ければ多いだけ多彩な環境変化を監視でき、それらの変化の組み合わせをトリガーにすることも可能。
2.コストパフォーマンスが高い
結局価格面かい、というツッコミが入ってそうですが、これだけのセンサーを揃えている割に非常にリーズナブルなんですよ。\10,000を切るレベル。
話は逸れるのですが、僕は元々「リモコンを一つにする」という目的のもと、SONYの「HUIS」というスマートリモコンに憧れていました。このHUISは、これまで紹介してきたスマートリモコンとコンセプトが異なるんですけどね。なんだか佇まいがカッコ良くて、見せびらかしたくなるリモコンです。でも高いんですよこれ。リモコンを統一するのにこれだけのコストがかかるのか、と思っていた当時の僕にとって、Nature Remoの4桁台は驚きでしたね。
3.コンパクトでミニマル
スマートリモコンは屋内各所に設置された各家電と赤外線通信を可能にするという機能上、割と目立つ箇所にドシッと構えておく必要があり、そういったデザインコンセプトのものも決して少なくありませんでした。あまりコンパクト過ぎると障害物に遮られて赤外線通信できないケースもあるでしょうしね。
その点このNature Remoはコンパクト。我が家はTVラックの上にさりげなく置いていますが、通信感度を鑑みて壁掛けにしたとしても全く目立たない真っ白なデザイン。何しろ軽くて、壁材に負担をかける心配もなし。インテリア制約が低い点も判断基準になりました。
導入後、思わぬ落とし穴発覚・・・
これだけのメリットを享受できるスマートリモコンを導入しない手はないと、僕はマイホームに引っ越してくる前、年末のAmazonセールを狙ってNature Remoを購入しました。家電スマート化を実現するためにはWi-Fi環境が必須のため、引っ越した後も光回線の引き込みをまだかまだかと待ち続けていたのが懐かしい。。
そして無事Wi-Fi環境も整備され、とうとうRemoの真価を発揮!と意気込んで、Remoアプリの操作説明をもとに各種家電リモコンの登録を始めようとしたところ、、、
ないんですよ。赤外線リモコンが。引っ越す前にはあれだけあったリモコンが、ないんです。
照明もエアコンも。扇風機も。(冬なので)
ファンヒーターも。(薪ストーブなので)
照明なんてリビングと寝室に2基あったんですがね。
我が家の生活環境に赤外線リモコンという存在がTV以外にありませんでした。それもそのはず。
照明はBESS標準のODELICシーリングライトをベースとしています。調色・調光可能な機種でリモコン付属ではあるものの、Bluetooth通信によるものでした。
引っ越し直後設置した20畳に対応する大型エアコンは富士通ゼネラル製のノクリア。ここの売りはAIリモコンであり、これも照明同様、通信にはBluetoothを使用します。
我が家の主暖房は薪ストーブなので、リモコン付属のファンヒーターは引っ越す前に処分しました。扇風機は一部リモコンがありますが、当時からすると出番は半年先のこと。TVの次によく操作する家電はレコーダー代わりとしても生活に溶け込んだPS4ですが、これもBluetooth接続。
ないんですよ。赤外線通信が。僕たち家族の周囲にはなくなっていたのです。あれだけNature Remoに期待し楽しみにしていた僕にとってもこれは盲点すぎました。いやどこか導入することを決めた時点で、その先の生活を描けていなかったんでしょうね。。
そんなこんなで、スマートリモコンとしてのRemoはTV操作でしか活用できていません。とは言いつつ我が家のスマートスピーカーであるAmazon Alexaを搭載したSonos Beamと連携しているので、音声一つでTVをON/OFFできたり音量調整できるのは非常に助かってますけどね。
そして現在・・・
結局リモコンとしてはTV操作しか活躍できていないNature Remo。では当時の見通しの甘さに購入を後悔しているかといえばそんなことはないのです。というのも、現在は我が家の室内環境監視という役割を十分に全うしてもらっているから。
そう、結局スマートリモコンとして導入したNature Remoは、特徴的だったセンサー機能をフル活用して温度・湿度・照度を1時間おきに取得しデータ蓄積する環境監視ツールとして利用しています。
もちろん各要素を測定することはできても、Nature Remo単体にそのデータを出力し蓄積することはできませんので、以下Nature Remoに用意するCloud APIとGoogleのダッシュボード機能(Googleデータポータル)を連携させています。
と、小難しいことを書いていますが、僕自身はプログラマーでもエンジニアでもなく、この手においては一般人です。当時の想定から不発に終わったNature Remoの新たな活用方法を見いだすべく、得意のネットサーフィンに打ち込むすがら見かけたのが以下のQiita記事。Qiitaはプログラマー向け情報共有サイトのようです。初めて知りました。
無知な僕は、この丁寧な記事に沿ってあれこれ設定しただけに過ぎません。全体像は理解できるものの、ゼロベースで開発できるノウハウもスキルもセンスもありませんのであしからず。
この設定によって、僕のメインアドレスには毎朝7時ちょうどに以下のように可視化された環境一覧のPDFファイルが送られてきます。どうです?分かりやすいでしょ?
特に今のような季節の変わり目には、深夜未明の室温平均が徐々に変化してきます。直近の変化を定量的に示すと、8月上旬からつい1週間ほど前まで、0時以降のリビング室温は概ね27〜28℃で推移していたのに対し、昨晩未明は26℃あたり。室温低下を裏付けるように、就寝中の僕は掛け布団を手放さないようになり、今夜からは長袖へシフトチェンジしようと思っています。
上は6月中旬のグラフ。梅雨時は湿度が目に見えて上がっていて、この推移をチェックしながら除湿機の導入を決意したほどでした。外部環境ほどダイナミックに動く指標ではありませんが、体感する前に数値に反映してくるのはここ半年の経験上理解できてきていて、特に娘たちの体調管理などにうまく活用できたらな、なんて考えています。
余談ですが、我が家のスマートロック・SESAME miniもNature Remoと連携していて、毎晩21時になるとWi-Fi経由でRemoからSESAMEへ施錠指令が発信されます。帰宅時に締め忘れることは滅多にないのですが、万が一を思うと助かっています。
最後に
最終的には当初想定していなかった形で活躍しているスマートリモコン、Nature Remo。つまりタイトルは若干盛っているということですね、すみません。。
僕が引っ越し前に購入したのは、Nature Remo 2というモデルでしたが、現在はNature Remo 3という最新モデルがリリースされていて、この機種はどうやら一部デバイスに限定しつつBluetoothにも対応しているみたい。いつか我が家にも改めて迎え入れられるかな。
そして、毛色は異なりますが、今夏Nature Remo Eというシリーズを新たに展開。これは我が家のコンセントに差し込むだけで電力使用総量をモニタリングするデバイスのようです。なんとも興味深い。
今のところただただ定期監視するだけのようですから、電力会社の契約によってはすでに時間別使用量をレポーティングしてくれる電力会社も一般的ですし、太陽光発電を採用している家庭からすると、電力供給・消費を一元管理するHEMSシステムを取り入れているケースがほとんどで、Nature Remo Eを導入するメリットは皆無、という方も多いでしょうね。
ただ今後は電力使用量が一定ラインを超えたら自動的に電源オフにする、などスマートリモコンであるNature Remoと相互連携すること実現すること、いくつもの可能性が浮かび、与える価値が大きく変わっていきそうな期待が持てますね。今後が楽しみです。
リモコンの廃止、スマートスピーカーを介した音声での家電操作、そして室内環境監視まで様々な用途で僕たちの生活をフォローするスマートリモコン。一家に一台いかがでしょう?
それではまた。
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