こんにちは、夫です。
先月下旬から新幹線通勤がリスタートし、その頃から東京でも那須でも梅雨のような、なんだかそうでもないような長雨が続くようになってから、空模様も僕の気持ちもなんだか憂鬱で、しばらく筆が遠ざかってしまいました。。
何より中途半端に手をつけた庭仕事になかなかゴールが見えず、そんな僕たちをあざ笑うかのように、雨の恵みを受けて青々と茂り始めた雑草たちとそれに群がる虫、虫、虫。観察しているとイライラが募って、運動もしないのに酒の消費量が増える一方なのです。
前置きが過ぎましたが、今回はBESSの移管工事について。以前にも触れた記憶がありますが、我が家はBESS川口で建築契約を交わし、実際に建てたのは那須塩原の郊外。ここはBESS栃木の管轄エリアなので、現場監督含め、工事自体は実質BESS栃木との調整が主でした。
契約、仕様固め、設計、そして建築工事と一貫していれば、オーナーとなった今BESSの見え方が少し変わっていたかもしれませんが、きっと工事が移管されたからか、不安要素は多分にありました。今回はそんなお話を。
そもそも契約ってどうなるの?
僕たち家族がBESSでマイホームを建てようと決意した頃、ほとんど移住することも決めていました。その時点で通っていたBESS川口で工事できるほどの距離に建てることはまずないので、契約する前に事前にお伝えしていたのです。移住するつもりであること、那須周辺で考えていること。クオリティはともかくとして、那須塩原市内への移住を決断した後は、土地探しも手伝ってもらったり。まぁ土地勘についてはどっちもどっちだったので、結局大して参考にはなりませんでしたが。。笑
それはそれとして、当時からBESS川口の担当者からは、BESS川口の範疇外に建設することになっても問題ない、契約や設計仕様は現地で詰めて、実工事自体は実際に立てる土地近隣の建設業者に移管するから心配ない、と言われていて、ほっと一安心したのを覚えています。
そうすると書面上何か変わったの?って話ですよね。契約時には細かな条文が敷き詰められた工事請負契約約款、俗に言う契約書の内容を双方読み合わせ、内容に合意して判を交わすのですが、たぶんこの契約書条文上は移管工事してもしなくても何も変わらないんだと思います。
なぜかというと、近くに建てようが遠くに建てようが、実際の工事は複数の業者に委託して実施するから。BESS川口の運営会社がどれだけ幅広く優秀でも、設計から組み立てから設備設置から塗装から電気工事から、家一軒建つまでにありとあらゆる工事を一手にこなす訳がないのです。非効率的ですもんね。
契約上の元請業者であるBESS川口(の運営会社)に最低限求められるのは、設計書等の作成と建築全体の監理業務で、工事については全部または一部を指定業者に請け負わせても問題ないことが明示されています。要はそれを近場の付き合いのある業者にお願いするのか、そこまで接点のない土地の業者にお願いするのかの違いしかないんですね。
あくまでも契約書上の話です。
実際のところはどうなのか
じゃあ実際現場ではどうなのかというと、実際我が家のカントリーログに限らず、BESSのユニークで奇抜な数々のモデルハウスをどこの業者でもスムーズに建てられるかというと勿論そんな簡単な話ではありません。
だからこそ、BESSは全国各地にLOGWAYという展示場を設けて、フランチャイズ契約する販社が抱えるBESSモデルハウスを熟知?した業者を活用し、一定程度のクオリティを担保したBESSブランドの全国展開を叶えているわけです。
このネットワークを活用することで、BESS川口で話を進めながら那須塩原(BESS栃木の管轄)に建築することができたわけですね。ここでお分かりの通り、どこでもよかったのかといえば決してそうではなく、我が家の場合はたまたま予定地の近辺に別のBESS・LOGWAYがあったという偶然に救われている訳です。
話は逸れますが、僕たちが移住先として候補に挙げていた「東京から100〜120km」この圏内に位置するエリアで、BESSの守備範囲外はもはやどこにいってもありません。釈迦の掌で飛び回る孫悟空のように、僕がBESSから逃れることは不可能だったようです。。すごいぜBESSネットワーク。
そんな訳で、無事埼玉にいながらにして移住先の新築計画に着手できた我が家ですが、万事問題なく円滑に進んだとは到底言い難いいろいろな問題がついてまわりました。
移住先業者への移管により起こった不具合あれこれ
どうでしょう?当たり前のことをあえて口にしますが、僕もこのパターンでしか建てたことがないので実際のところがどうなのか、正解を持っているわけでは決してないのですが、どう考えても施工業者や現場監督との調整不足により起こった事件的なものはいくつもありました。
特に印象に残ったいくつかを紹介したいと思いますが、先に言っておきます。あくまでも僕の経験上です。移管工事の問題でもなければBESSに統一して言えることでもない点だけ断っておきます。
1.工期の遅れが施工業者のせいになる
我が家の当初の建築スケジュールは、2019年7月上旬に着工し、1ヶ月後の8月に上棟、そして12月上旬に引き渡しとなり、2019年内には割と余裕を持った状態で転出届も受理され、晴れて那須塩原市民、そんな移住イメージを固めていた訳です。
とはいえ契約を交わした時点では、以前のポストにもまとめた通り、カントリーログのログ材届かない問題が勃発しており、我が家に使用する国産杉材の供給も目途も立っているのか立っていないのか今いち判然としない中だったので、多少の遅延が出ることも覚悟はしていましたが。
ところが初めて現地の一次下請けである施行会社の現場監督を交えて工事計画等の打ち合わせを設けたのが、地鎮祭を実施した7月下旬のこと。すでにこの時点であれこれ遅れてる感が否めませんが、実際この打ち合わせの場で着工が8月上旬まで延期されることが判明しました。
正直地鎮祭の日取りなども何度もせっついた結果だったため、多少のやりくり下手感が漂っており、この場許容して収束しましたが、その後幾度のやりとりを経て、「着工が9月中旬になる予定だ」とBESS川口の担当者より再遅延報告を受けたのは、本来着工されるはずだった8月中旬のこと。
打ち合わせ直後から着工は予定通り8月上旬でいけるのか再三再四確認していました。うざいくらいです。そのたびに、移管先に確認する、移管先からの連絡がない、と弁解され、何かにつけて移管先との調整が難航していることで工期が遅れているような印象を持ったのは事実です。
最終的には呆れる話なのですが、施行にあたる皆さんが優秀かつ施主想いだったのかそもそもの見積もりが杜撰だったのか、それとも僕のプレッシャーがよほど重かったのか、ご存じの通り8月末に着工となり引き渡しは12月末のことでした。
こういう小さな綻びから信用というものは失われていくことをもう少し理解してほしかったですね。。
2.仕様変更に現場の設計図書が追いついていなかった
結局工期中には数えるほどしか現地を訪れることができなかったのは建築ログでお伝えの通りですが、現場でのあるワンシーン。
当日居合わせた現場監督が事前に用意しておいてくれた設計図書一式を僕に手渡し、普段はそんなことはしないんでしょうけど、材料を含めた仕様の再確認と今後の工事予定をかなり細かく説明してくれました。
その中で発覚したんです。内壁の塗料が、元々僕が指定してたカントリーウォルナットではなく、カントリーログ標準仕様のダークウォルナットであることに。
ちょうどその日が明けると数日内には内部塗装に着手する予定だったのであえて話してくれたと思うのですが、あわや大惨事で、展示場のように暗い室内を受け入れるしかないところでした。だって塗料は軒先に用意されてたんですもん。
「追いついてなかった」とはいうか、この塗料、つまりカントリーログ内の明るさ問題はモデル選択の際から僕たち家族の悩みの種だったので、のっけから塗料を標準仕様から変更することは決まっていたはず。つまり着工直前や着工後に急遽変えた仕様変更のアップデート漏れなどではなく、ただただ不備ということですね。
この手の連携ミスは他にも色々とありました。電灯スイッチのモデル違いやコンセント口数など小さなものから、シーリングファンや玄関扉まで。奇跡的に事前確認で防げて本当に良かったですが、元々現場監督も交えて複数回の打ち合わせが実施されていれば、こういった細かな仕様の認識齟齬も生まれにくいでしょうし、何より現場監督を通して職方さんとの間で、僕たち家族の生活感や暮らしのイメージを共有できていればある程度配慮も利いたことを思うと、遠方への移管工事でなければと思ってしまいます。
3.施主支給の連携が甘かった
これも上に挙げたものと似通っていますが、こちら側で手配しなければならない施主支給品の現物納品についても随分と頭の痛い思いをしました。といっても最終的に我が家で支給したのは、照明2基と外の立水栓、レールを含むカーテン一式ですのでわずかばかりのものですが。
本来契約したLOGWAYの近辺で建築する場合なら、直接LOGWAYへ納品すれば然るべきタイミングで現地へ現物を届けてくれ、必要に応じて設置までしてもらえるものと思いますが、移住先への移管工事の場合、現地までの配達を考えるといつまでに、どこへ届ければいいのかギリギリになるまでハッキリとせず、終いには一部宅急便を介して配達せざるを得なかったり、計画外にLOGWAYへ納品しに行ったり、と余計な手間ひまがかかってしまいました。
我が家の場合さらに申し訳ないことに、カーテン仕様については施主検査の2週間ほど前まで全く触れられず、僕たち自身もあまり深く考えておらず、結果施主検査直後に自ら用意したカーテンレールをBESS担当者に手渡ししその足で担当者自身に設置してもらう始末。だって付けてくれるって言うんですもん。
当然そんなタイミングで職方さんが出入りしているはずもなく、自ら付けるか担当者に頼むかの二択を迫られたのでお言葉に甘えて。レールに設置が遅れたことにより、必要サイズが確定しなかったことからカーテン自体も手配が遅れ、結局我が家は引越から数日間、カーテン無しで過ごしました。。
4.タイムリーかつ頻繁な連絡がなかった
もうここまで来ると移管云々ではなく担当者固有の問題のような気もしてきますが、、いやーどうなんでしょう?比較的近隣に建てたり、LOGWAYと馴染み深い施工業者が現地を出入りしてたりしたら、僕たち施主ももう少し現場スタッフとの距離も近づいていたのでしょうか。
あまり無責任なことは言えませんが、我が家の場合、些細なこと一つとっても元請であるBESS川口の担当者経由での状況確認しかできず、その情報がまたタイムリーではないのでやきもきする毎日でした。
現場監督からは、国土交通省が発出した一括下請負禁止の明確化に関する通知から、発注者(この場合施主である僕たちですね)との協議・調整は元請業者の役割と明確化されていることを教えてもらったのでそれに準じるのは分かるのですが、、、
そんなコンタクトないもの?と。これは移住先での移管工事となったからなのかそういう類のものではないのかよく判別もつきませんが、BESSオーナーの先輩方のSNSから溢れてくるようなチーム一体となった工事感が我が家にはなく、あくまで分業だよ、という割り切り感を強く感じて切なくなったのは事実です。距離が前段のあるべき役割的なものををより強く意識させてしまったのかもしれませんね。
ちなみに結局着工から施主検査までの間、元請であるBESS担当者と現地を訪れることはついぞ実現しませんでした。まぁ遠いしね。遠いけど、さ。。
終わりに
移管工事、という切り口からは外れますが、工事終盤の書類関係整備において、僕の生活に最も影響を及ぼしたのは、BESSから五月雨で依頼される公的書類の提出です。
登記の関係から、引き渡し予定日から遡ること数週間前には役所手続き上さいたま市を転出し、那須塩原市に転入していることになっていたのですが、まぁ住民票をたびたび求めてくるわけですよ。もちろん出さないわけにはいかないので、わざわざ会社を休んで何もない平日にはるばる那須塩原市役所を訪れ、予備分も考慮して依頼された枚数プラスアルファのそれを発行しまとめて渡すのですが。
この間の3枚が1週間経つと4枚になっているんですよ。数学の難問ですかね?どうしても僕の中では3と4をイコールでは結べず、そして前述のカーテン問題も相まって苛立ちを抑えきれず、代理人申請書に署名と判子をついてBESSへ送りつけて、必要分発行してもらったこともありました。。
なんだかんだここに書き連ねると、まぁひどいですね僕たちの対応は。気を悪くした方ごめんなさい。でもそれだけ、移住先に新築の一戸建てを構えるのはなかなかのハードルだったことが改めて分かります。BESSのネットワーク網に感謝しつつ、それを鵜呑みにしてもう少し能動的に動けなかった自分にも一抹の後悔がよぎります。
BESSだからこそ、遠方への移管工事が実現できたのはその通りですし、本来コミュニケーションの難しい距離の離れた施工業者への依頼でも一定のクオリティを担保できるのはBESSブランドの強みであり規格住宅としての完成度の高さですよね。
それではまた。
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